―――雪の降る日に・・・――― 「はぁーさむっ死ぬつーの」 教室の一角に凍える獄寺が一人。 なーにが“一緒に帰ろうぜ、今日早く終わるから。”だ。 いつになったら戻ってくるんだよ? そう、獄寺はずっと山本を待っているのだ。 「ミーティングだけとか言っておきながらちゃっかり練習とかしてンぢゃねぇのか?」 吐く息は白くそれが余計獄寺の寒さをひきたてた。 「はぁーもう帰ろうかな。」 「十代目ならこんなに待たせることなんて無かったのに・・・バカ本。」 途絶えることのない愚痴は次から次へと口からこぼれてゆく。 誰もいない教室 かえってそれが獄寺を素直にさせていた。 「山本・・・早くしろぉ・・・俺もう死ぬ。」 そのとき丁度教室の戸が開いた。 「わ、わりぃ。ミーティング長引いちまって。」 山本は走ってきたのか、少し暑そうにも見える。 こっちは凍える寸前だっつのに。 「山本。」 ―――ぎゅっ 獄寺は暖かそうな山本を見て、とっさに抱きついた。 「ご・・・獄寺?」 「お前あったけーな。」 山本も獄寺の背中に腕を回した。 凍えきった背中。 自分を待っていたために・・・でもなぜかどうしようもないくらい愛しくて 「ゴメンな待たせて。」 「っとに、おせーよバカ。」 そういう獄寺の顔は寒さのせいか照れているのかわからないが真っ赤になっていた。 「雪ぢゃねーか。どおりで寒いわけだ。」 「本当なのな。」 そう言って山本は手をさしのべる。 獄寺は何も言わず冷たい手でその手を握りかえした。 「寒いからしょうがなくだからな。誤解するなよ。」 「はいはい。」